348 起業講座が見せる「夢」と「現実」

「起業」というのは自分で仕事を興すことを指すとすれば

私の場合、日本デザインセンターを辞して

デザインプロダクション「ノリック」を作ったことです。

1980年代バブルの時代にたくさんのデザインプロダクションが登場し、

ノリックもその泡のひとつのように存在し、

一生懸命時代についていきました。

会社は「卒業」するものだと思い、友人と二人で「独立」し

そして、バブルがはじけるのとあわせて

少しずつ形を変えて小さくなっていきました。

 

会社を作った最初の目標は

幼稚園のあるデザイン事務所。

なんだか、当たっているような、いないような。

夜討ち朝駆けの広告の世界では子供が作れないと思っていたからです。

 

でも、以来そんな夢のようなシステムは世間で出現しはじめ

子供のいるママも台頭に働けるようになってきた、........!?

そして、私は、自前の子育てシステムでなんとか切り抜けてきました。

 

最近、あちこちの女性のための起業準備講座が花盛りで

私も知り合い作りにと出かけています。

先週、会社をリストラされたばかりの人、

子供が未だ小さいので、準備中という人

web制作で独立したいので、

もっともっと技術を磨きたいという人。

 

参加した講座の一つ。

フィナンシャルプランナー(fp)の先生の講義では

グループワークがありました。

4〜6人のみんなで、やりたい仕事をとりまとめ

発表するというワークショップ。

アクセサリーショップ、ヨガ、お茶、和服のリユース、なんやかんや......

 

その場で始めて知り合った人と起業のアイデア出し合って

1つの形をつくるという。変でした。

みんな遠慮して、

結局みんなの作品を売ることができるコミュニティカフェの案が、

あっちこっちのグループできあがってしまいました。

 

起業に最も大切なのは

どうやって続けていくか、

継続の方法です。

打ち上げ花火だけでは続きません。

それには、強い意志と強い運が必要です。

 

若き税理士やFPの方達の講座では

「起業を考えたときにいきなり会社を辞めるのではなく、

その前から準備しておきましょう」

「扶養家族の方は旨く扶養控除の枠を活用しましょう」

堅実なアドバイスを聞きながら、

なんか小さいなぁ、日本の女性、恵まれてないなぁと

「夢」がしぼみそうな気がしました。

 

ある起業講座に参加したときでした。

私は自己紹介で

「なにがなんでも事業を続けるということが大変なんです。」と話しました。

すると、その後の休憩時間にほんとにたくさんの若い女性が

私にあいさつし名刺交換に来られました。

起業っていうのはきれい事じゃないけど

これしか方法がないから、勤められる会社がないから

「起業」しようかな、と思っているんじゃないか?

 

事業を興すというのは「夢」ですが

具体的にどんな状況でも、

目的のためには時には売る物を変えてでも

やり続けるという自分の武器の見つけ方

このようなポイントを講義に加味したい、と思いました。

 

 

 

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